【特集】夫婦+チンチラのお家ができるまで_その4

【特集】夫婦+チンチラのお家ができるまで_その4

以前までのお話

著:ほたてパパ(@ikki_i

2月末の段階ではこんな感じ

  1. 概ねの家の仕様が決まってきた。
    • 24〜28坪の平家(一条のみ2階建も検討)
    • 高気密高断熱で長期優良住宅取得、ZEH補助金対応(100万)
    • 耐震性の優先度は高い。
    • 駐車場は2台必要一昨年建てたばかりのカーポートを使いまわせたら使いたいが、マストではない。
    • リビングダイニングに小上がりの和室を加える事で部屋数を増やさず、寝室の他にはペット専用ルーム4.5畳を確保、収納はたっぷり欲しい。
    • 西陽対策を行う
    • 庭に小型重機が入れるくらいの通路を確保する
    • 屋根は瓦屋根を希望
    • 壁はタイル又は、コンクリート壁とする。
    • こだわりの生活動線
    • カウンターキッチンでパナソニックの3連HIを導入
    • 勾配天井か吹き抜けを導入もしくは天井高のオプションをつける
    • 壁の断熱材はグラスウールを希望
  2. 地元工務店はアズコンストラクションに絞り込む
  3. 一旦3月末で答えを出す方向で全力で家を探す。

ハウスメーカー周りはもう終盤。上記2社のその後とを追記自分が望む仕様について少し書こうと思う。
実は3月の土壇場で再度パナソニックホームズと新規に積水ハウスにも訪問。
また地元工務店の中のダークホース?アズコンストラクションにも具体的提案をもらうことになった。
最終的に大手ハウスメーカーでは価格面で折り合わずアズコンストラクションで落ち着くのではないか・・思うところもあった。

マイホーム仕様など

一旦マイホーム希望仕様を詳しく書き出してみることにする。

仕様項目

24〜28坪の平家(一条のみ2階建も検討)

我が家は小高い住宅地内に区画整理された土地だ。(イメージ)

建坪率が50%なのでMAXでも30坪ということになる、我が家の土地は背向かいに18軒ならんだブロックの北道路に面している。そのため南側の家の影を意識した位置に基礎をつくらなくてはならない。例え南側が平家でも将来2階建になる可能性もあるのでそこは意識しておく必要がある。

また道路が北側なので駐車場も北側にとる必要がある。今時駐車場は最低でも2台分必要だ。Aのように東側に縦一列の駐車場を取ると乗車スペースをしっかり取る必要がある。そのため建てる位置が西南に追いやられるため2階建向きのレイアウトといえる。

また縦列駐車は非常に使い勝手が悪い。これは実家がそうだったから分かっていた。
ということで駐車場はBのように西側と北側に1台づつ取ることにした。
そうすると自ずと家は庭と駐車場を避けた形となる。
そのサイズが24坪〜28坪

高断熱高気密で長期優良住宅取得、ZEH補助金対応(100万)

どんな家でも高気密高断熱をうたうが、その中幅はかなり大きい。
隙間表すC値や外皮平均熱貫流率UA値は、木造住宅が有利だということもわかっていたがこの数値は一生続くわけではない。
特に木造住宅は経年でこの値が少しずつ下がることは数字で示されているようだ。
鉄骨は構造体が熱伝導率が高いため、UA値に関しては木造と結構な差があったが2022年の時点でZEH補助金を得るためにはUA値0.6以下にする必要がある。
そのため各鉄骨メーカーはかなり色々な施策をおこなっている様子だった。
ZEHでは100万の補助金、長期優良住宅に関してはこちらも税制優遇が受けられる為クリアしておく必要があった。
特に長期優良住宅に関しては申請にかなりの申請費用がかかる(30〜40万)
注意するべきは「実際にZEHの補助を受けるために申請タイミングも重要」になってくる。
ZEH対応!とかZEH基準!という言葉はあっても実際にはZEH補助金を受けられないケースもあるということだ。

耐震性の優先度は高い。

ちょうど家探しをしている時に、大きな地震を体験したことから地震に対しての強さはかなり気になった。
地元工務店のアズコンストラクション(以下アズ)が残ったのはテクノストラクチャーを採用しておりその実績もPanasonicから一目置かれる所にあった。
テクノストラクチャーは前にも触れたが『木の柱+鉄の梁を使う工法』で最大8mの大空間も作れるが、耐震に関してもかなり細かく構造計算を行い、場合によっては補強していくという。

パナソニックホームズのアタックダンパーを連想させるテクノダンパーというオプションも魅力だった。

駐車場は2台必要一昨年建てたばかりのカーポートを使いまわせたら使いたいが、マストではない。

これは家を建替を決める一年前にカーポート約50万を新設してしまっていたのである。
だから使えれば使いたいと思っていたのだがこれを使うがために色々なものが犠牲になる・・のは本末転倒。
最後の最後まで移設含め考えたが結局は解体する方向になった。

リビングダイニングに小上がりの和室を加える事で部屋数を増やさず、寝室の他にはペット専用ルーム4.5畳を確保、収納はたっぷり欲しい。

夫婦だけの家だから部屋数は少なくてよかったがもしもの客間、ちょっとしたスペースとして和室を設けることにした。
といっても独立したものではなくリビングに+する方向の和室、これがあるとゴロっと寝転んだりもできるから非常に便利なはずだ。
しかも空間が広く使えるしいざとなれば布団を2つ敷くことも可能なスペースだ。
これはトヨタさんの提案で非常に良いと思った事から他のメーカーさんでも検討してもらった。
収納もかなり考慮し各部屋に最低一つは作った。
ペットルームは4.5畳確保これがギリギリなのだが寝室やリビングをたっぷり取るとどうしてもペットルームが犠牲になる傾向が多かった。

また収納関係はこだわった。
特に玄関周りでは掃除道具やゴルフバックを収納するスペースを確保したかったため土間収納スペースを作りたいと考えた。

西陽対策を行う

西陽(にしび)は夏暑く必要のない明かりだと考えているため図面にほとんど窓をつけていない。

庭に小型重機が入れるくらいの通路を確保する

これは以前の家が最大開口部が狭く思い切ったエクステリアの工事が難しかったため考慮した。

屋根は瓦屋根を希望

セキスイハイムを除く屋根材は瓦もしくはセメント系ストレート屋根材(コロニアルグラッサ)を選択するメーカーがほとんどで瓦はオプションの扱いで我が家の場合で+50万くらいになる。
(コロニアルグラッサ・・・ケイミュー株式会社が製造している屋根材の商品名)

コロニアルグラッサのような屋根材は少し前まで劣化が早くあまり印象がよくなかったが、近年の塗料性能の向上により30年の耐久性を手に入れているらしい。
このタイプに関しては塗料の進化=強さ・耐久性の進化といえる世界のようだ。
軽量のため地震に対しての強みやソーラーパネルとの相性が良いとされている。
しかし、1000年以上の歴史誇る瓦とどちらがいいかを屋根屋で働く先輩に相談したところ、返ってきた答えはであった。

 

壁はタイル又は、コンクリート壁とする。

家の外壁は材質だけでもガルバニウム、サイディングボード、シーサンドコート、漆喰、モルタル塗り壁、タイル、ALCなど様々。
メンテナンスは15年〜30年でと言われている。
実際に塗り直しなどメンテナンスとなると足場をつくることもあって数十万では収まらないケースも多い。
そういった意味でもライフサイクルコスト(家を建てた後、住み始めて発生する費用)も考慮して壁選びをしなければならない。
もう一つ地震などの揺れで壁の割れなどを防ぐため、壁と壁のつなぎ目はわざと隙間つくる。
このつなぎ目をシリコン系の粘材で埋める手法とゴムパッキンで埋める手法に大きく分かれる。仮に半永久の耐久性を持つタイルであってもこの部分を要するタイプであれば必ず劣化するため補修を入れなければならない。(一条のタイル張り)
このようにタイルの美観は魅力的だが、メーカーによって施工方法が違うため同一で考えてはいけない。
耐久性に大きな差が出ることがある。

次はALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)こちらもかなりの強度を誇るメンテナンスをしていれば60年持つと言われている。
壁の耐久性と目地の耐久性どちらも高くメンテナンスサイクルのバランスが取れているところが良いと判断した。
コンクリート壁なので鉄骨系メーカーでないと選択できない。

こだわりの生活動線

1)高気密高断熱住宅では洗濯物は基本部屋干しだそうだ。
というのは高気密高断熱住宅の特徴として部屋の空気が乾燥傾向となる。
そのため洗濯物を部屋で干すことで湿度を保ちながら洗濯も乾くという2つのメリットがある。
デメリットは来客などがあった場合に隠さなければならないとか、そんな所だろう。
家内はそういった事からどちらもできる仕様にしたいと考えがあった。
当然キッチンにたちながら洗濯ができる導線、洗濯を干し場までもっていく動線。干した洗濯を収納する動線も考慮しなければならない。

2)クローゼットへのアクセスもリビングからシームレスに行えることを目標とした。
仕事から帰ってきてすぐにスーツやバッグを片付けられるスペースを確保したいと考えた。

3)ペットルーム(チンチラ部屋)から外へのアクセスと給水のアクセスを考慮した。
ケージの丸洗いや道具の出し入れを考えてこの部屋に勝手口がある仕様だ。

4)匂いや音の問題からトイレと部屋の壁が隣り合わせにならないよう工夫したい。

カウンターキッチンでパナソニックの3連HIを導入

家内のこだわり。
パナソニック3連IH横に鍋を並べられる事から使い勝手が非常に高く、IHの段差がないため非常に広く使える。

勾配天井か吹き抜けを導入もしくは天井高のオプションをつける

多くのメーカー標準は2400mmを採用している。
馴染みのある高さで高くもないし低くもない。ドアなどの建具もそれに合わせて作られていることが多い。
ただ少し間取りや窓の関係などによっては窮屈な印象を受けることがある。
そこで天井高のオプションか勾配天井や吹き抜けを選ぼうと考えた。
因みに天井高家では階段の数が1〜2段増える
ミサワやダイワハウスなどは標準で天井がかなり高いため注意が必要だ。
デメリットもあったり設計に制限がかかるのでよく考える必要がある。

壁の断熱材はグラスウールを希望

高気密高断熱の家を目指す上で断熱材選びはとても重要だ。
一条工務店の断熱材などこれでもかという程詰め込まれている。昔は断熱材は≒グラスウールというイメージもあったが今はウレタンボードや発泡ウレタン、ロックウールなど色々ある。
色々調べた結果私の答えはグラスウールをしっかり丁寧にたっぷりと敷き込んでいけばウレタン系に勝るメリットがあると感じた。
1つは地震などで構造が揺れた場合ウレタンの場合は隙間がで切る可能性がある。その辺りグラスウールの柔軟性が勝ると考えた。
2つ目はウレタンは少しずつ痩せていくため最初と同じ性能を維持できない可能性がある。
(この時ドイツ生まれの断熱材GUTEX社のECOボードに出会わなかったが、出会っていたらまた色々と変わっていたかもしれない。そのくらい素晴らし断熱材だった。因みに地元大分ではMASAMI HOMEがECOボードを使った家が作れる)

まとめ

冒頭でも触れたように積水ハウスとパナソニックホームズを再度訪問した理由。
それは色々と調べるうちに家のメンテナンスでもっとも費用のかかると考えられる外壁の性能に魅力を感じたこと、軸組鉄骨工法HS工法が設計自由度が高いこと、対地震に対する装置アタックダンパーに魅力を感じたことなどがある。
実際にアタックダンパーは大林組の持つ実大振動実験施設でも良好な結果を出している。

積水ハウスを訪問した理由は、日本一のハウスメーカーは訪問しておくべきかと考えた。ALC壁はものすごい厚みがあるため彫りも深く自然なパターンをもっていた。また地震などに対するロッキング機構も面白かった。ただ壁と壁の間の緩衝材はシリコン充填だったためメンテナンスバランスが悪いと感じてしまった。

ある程度絞り込みはできていたものの見積が出ない事で暫定的に残っているメーカーも含めるとこちらとなった。

  • パナソニックホームズ
  • 積水ハイム
  • 一条工務店
  • トヨタホーム
  • アズコンストラクション
  • 住友林業

つづく

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